sweeteden
日々まったりマイマイ☆

rain                 

別館のブログのほうで書いたお話です
諸事情で向こうでちょいと書いてみたけど、内容的にはこっちだよなと思って転載w
本当は状況が違うんですが、元ネタはうちにある「夢の終わり」のスピンオフとまではいかないけど、某キャラの1シーンです。
状況が違うから作品のほうにリンクは貼らないけど、でもこんな感じ。
ずっと書きたいなーと思ってたシーンではあったんですが、まさかこんなにもあっさり書くとは思わなかったなw
っていうか、ショートショートの予定だったけど、ショートショートにもなってません;
小説といっていいのかどうか。。。

ていうか女帝、見てるんですけど(ドラマ)
女帝目指すのもいいけど、親捜してるのなら、さっさと探せばいいのに?と思うのはあかばだけ?www
智花ちゃん可愛い♪
雨と〜のころが懐かしいな☆

というわけで、以下ちょこっと小説です
「夢の終わり」を読んだことあるひともないかたも、問題なく読めるようになっています
ただ、超暗いです
まぁ、あかばが書きましたよ、なお話なので、ダークな話に免疫あるかたは大丈夫だと思いますwww
よければどうぞ^^
そういやそろそろOSEも頑張らねば><

以下、rainでーす。



 『rain』

 


赤い花が旋回している。
俺はそれをただぼうっと眺めていた。

やがてそれが地へと着地し、崩れる。

形を歪ませたそれが花ではなく傘だということに、ようやく気づいた。

鮮やかな色だったから、霞んだ世界ではまるで花のように見えてしまった。

綺麗だったのに。

綺麗だったのに。

壊れた赤い傘。

傘の隙間から見える赤。

どんどん広がっていっている赤い色。

それが花びらだったらよかったのに。

花が散っただけだったらよかったのに。

だけど、赤い傘と赤い色の間にあるのは白で、そして黒で。

俺の視界はぐにゃりと歪む。

壁に背をつけずるずると地面に座り込んだ。

手にしていた黒い傘を、傍らに置く。

冷たい。

遮るもののなくなった俺を、俺の服を、身体を、冷たいものが濡らしていく。

――――なあ。

あんたは、もう何も感じねーの?

ズボンのポケットから煙草を取り出して火をつけようとしたけれど、あっというまに濡れて行く煙草に火がともることはなかった。

『煙草、やめたら? まだ若いんだし。いまから吸ってたら肺癌なっちゃうわよ』

そう笑ってたあんたは、もう吸えないよ?

――――なあ。

満足?

そっちにはあんたの愛した男はいた?

もう会えた?

まだ会えてない?

『ねえ、拓哉。くだらないと思う? 馬鹿だって思うんでしょうね? でもね、私はね―――』

綺麗に着飾って、綺麗に笑ってた。

俺の腕の中でさんざん喘いで、さんざん達して。

それなのに、最後は愛を囁くあんた。

『私は彼を愛してるの。彼のいない世界なんてどうでもいいの』

赤が、広がっていっている。

どうしようもなく赤が広がって、薄まって、流されて行ってしまう。

あとは、消えて行くだけなんだろうか。

「―――」

不意に、呼吸がしずらくなって胸を押さえた。

痛い。

苦しい。

痛い。

「―――」

赤が、どんどん広がっていっている。

くる、しい。

あんたはもう苦しくないのかな?

もしそうだとしたら、少しだけ安心できる。

 

―――なあ。

近づいても、いい?

最期に、あんたの顔を見てもいい?

きっとあんたは怒るだろうけど。

でももう怒れないから、いいだろう?

俺の足跡も、あんたの赤も、全部―――雨が流してくれるだろうから。

今日は記録的豪雨になるだろうって、天気予報で言ってたよ。

だから。

 

「―――ッ」

 

綺麗だったのに。

 

崩れた傘。

壊れた、身体。

 

綺麗だったのに。

 


もう、その頬に触れることさえできない。

壊れてしまった、身体。

もう、その唇にキスを落とすこともできない。

 


『拓哉、大好きよ』

『へぇ。何番目くらいに? 彼と妹と、両親と、その次くらいに俺はいるわけ?』

『そうねぇ、そのくらいかしら。でも思うの。もし次出会えたら』

『………』

『出会えたら―――あなたにはもう声をかけないくらいに、好きよ』

 


赤が消えて行く。

広がっていっていた赤が、流され消えて行ってしまう。

 

もし、この赤を継ぎ足せば。

俺はあんたにまた会えるのかな?

黒い傘を持って、さっきのあんたのようにあの高いところから飛べば、あんたに会えるのかな?

 


赤が、消えて行ってしまう。

 

俺の赤を継ぎ足せば、会える?

 

でも―――。

だめだね、きっと。

会ったところで俺は邪魔なだけだろうから。

 

ねぇ。

彼とは出会えた?

そっちで、会えた?

幸せ、なれた?

 


「―――……由加里」

 


どうしようもなく残酷な貴女が、愛した彼と向こうで出会えることを祈るよ。

 


だから神様。

由加里の赤と一緒に―――俺のことも流して、消し去ってよ。

 


『拓哉。大好きよ。だから、いつか幸せになって?』

 


由加里の赤と一緒に―――この想いも、ぜんぶ流して、消し去って。

 

 

「由加里」

 


愛してる。




end.

: ちょこっと小説。 : comments(0) : - : posted by 紅葉ひろ :
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