sweeteden
日々まったりマイマイ☆

tears                 
同盟のほうで千文字で小説書くというのがあってて、ずっと書いてみたいなあと思ってて、書いてみましたw
んー、実は長編3部作にでもしようかなとか思ってた、ここ最近ずっと頭にあったヒロイン。
千文字なんでもちろんかなり感情的にははしょってますが、、、まー、これはこれでおさまったからいっか。なwww
テーマ的には『痛い恋心』です。
わかってても、くだらなくっても、、、思うようにはいかないことってあるよね〜。みたいな? 
まー微妙な感じの話だけど;
ページは作ったもののSSのページにUPしようか迷い中。。。とりあえずブログにて。(SSに置くほどではないかなぁって気がして;)
文字数きっちり千文字です。
おヒマな方は続きを読むから♪
あー、早く寝なきゃ(汗)



『tears』






「好き」
 呟いた私を抱きしめてくれる悠斗。
 その強さと温かさに目頭が熱くなる。
「これからは実菜だけだから。俺を信じて」
 悠斗の胸の中で頷いて、私の涙腺は崩壊した。
「大好きだから」
 強く強く抱きしめられる。
 想いが通じた日、私はずっと頷きながら泣き続けた。





「悠斗くん、おかわりは?」
 ママの声に笑顔で悠斗は「おねがいします」と茶碗を差し出す。
 今日はうちで夕食をとっていた。
 悠斗は幼馴染でお隣さんで、パパもママも良く知ってる。
「おばさんの料理いつも美味しい」
 微笑む悠斗に、ママは嬉しそう。
「お世辞言わなくっていいんだよ」
 私がこそっと言うと「なんですって?」とママの声。
 肩を竦める私にパパと悠斗が笑い出す。
 和やかな食卓。自分の大好きな家族の中に大好きな悠斗がいるのが大好き。
「ただいま」
「おかえり」
「奈津姉おかえり」
 パパとママと悠斗が笑顔で、入ってきた私の姉・奈津に声をかける。
「お姉ちゃん、お帰り」
 大学生の姉は私と悠斗の二つ上。
 悠斗と姉は笑顔で普通に話してる。
 私はそれを眺める。
 平気。
 姉と悠斗は―――以前少しだけ付き合ってた。
 でも、平気。
 今は悠斗が私だけを好きって知ってるから。
 平気。


 だけど―――。


 眠れずに、私は窓を開け隣の窓を叩く。悠斗の部屋。
 窓が開いて悠斗のところへ行く。
「悠斗」
「ん?」
「好き?」
「好きだよ」
「お姉ちゃんよりも?」
「奈津姉よりも、誰よりも」
 心配はしてない。
 ただ悠斗が私に姉を重ねて見ていた時期があった。
 今は違うけど。
 それが……今でも私の胸に在る。
 もし姉がいなかったら?
 姉と似ている私に、悠斗は目を向けてくれなかったんじゃないか。
 そう思ってしまう。
「お姉ちゃんがいなくても、私のこと好きになってた?」
「なってた」
「ほんとに?」
「ほんと」
 悠斗は悲しそうに笑う。私の中の不安を心配して。 
「悠斗」
「ん?」
「大好き」
「俺も」
 くだらない、私。
「悠斗」
「なに」
「……わか」
「別れないよ」
 一層悲しそうに悠斗が言う。
 馬鹿な私。
 別れたいんじゃない。
 ただ。姉がいなかったら私は悠斗と付き合えてたのかって。
 そんなくだらないことが、ずっと頭から離れない。
「実菜」
「うん」
「愛してる」
「……」
 幸せはすぐ傍にあるのに。
 悠斗が私を抱きしめる。
『私が悠斗が想う初めての人だったら』
 すべては嫉妬。
「俺の全部、お前のだから」
 過去は違う。
 全部欲しいの。

「別れたい」
「別れない」

 苦しい。
 私は、もう―――。
 ダメかもしれない。


 大好きなのに。










: ちょこっと小説。 : comments(0) : - : posted by 紅葉ひろ :
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